大学の講義を録音してもいい?先生への頼み方と法律のポイント

講義を録音できれば、必死に書き写すのをやめて先生の話をしっかり聴けます。でも、そもそも録音していいのか気になりますよね。安心してください。ほとんどの場合は大丈夫で、メール1通で心配はなくなります。
先生から許可をもらえたら、Hekkoのようなツールで講義を自動でノートにして、聴くことに集中できます。
ポイント
- 先生の許可があれば、自分用に講義を録音することは基本的に問題ありません。
- ていねいにお願いすれば、多くの先生は認めてくれます。
- 本当にNGなのは録音データを広めること(SNS、クラスのグループ、販売)。ノートを見せ合うのとは別の話です。
- 障害のある学生は、障害学生支援室を通じて合理的配慮として録音を認めてもらえることがあります。
大学の講義を録音してもいいのですか?
ほとんどの場合は大丈夫です。自分の勉強のためで、先生の許可があれば、講義の録音は問題になりません。ルールは3つだけ。許可をもらう、自分だけで使う、広めない。
気をつけるべきなのは共有です。聞き逃したところを聴き直す、ノートを補う、まとめシートを作る。これは私的な利用です。音声ファイルをクラスに送るのは、まったく別の話です。
大学によっては、学生便覧やシラバスで録音について独自のルールを決めています。一度確認しておきましょう。
先生にはどうやって許可をお願いすればいい?
授業の前かメールで、短くお願いすれば十分です。録音したい理由、自分の学習のためだけに使うこと、共有しないことを伝えます。メールでもらった許可は、あとで確認されたときにも役立ちます。
そのまま使える文例です。
件名:講義の録音についてのお願い
○○先生
[授業名]を履修している[学部・学年]の[氏名]です。先生の講義を音声で録音させていただいてもよろしいでしょうか。ノートを補うための個人的な学習目的に限って使用し、共有や公開は一切いたしません。
ご都合が悪ければ、もちろん控えます。どうぞよろしくお願いいたします。
[氏名・学籍番号]
断られたら先生の判断を尊重し、スライドの共有をお願いしましょう。手書きのノートのコツは講義ノートの取り方で紹介しています。
アプリが音声を削除しても、録音したことになる?
はい、法律上は録音にあたります。音声をいったん取り込んで文字起こししている以上、許可のルールは同じように当てはまります。あとでファイルが消えても、最初の考え方は変わりません。
ただし、許可をもらうための強い説得材料にはなります。Hekkoでは、音声は文字起こしのあとに削除されます。先生には、手元に残るのはノートだけで、出回るおそれのある音声ファイルはないと伝えられます。これがいちばん先生を安心させることも多いです。
メールに一文加えるだけで十分です。「使用するアプリは音声を保存せず、手元に残るのは文字のノートだけです。」
本当にしてはいけないことは?
録音した音声そのものを広めることです。復習のために持っておくのはかまいませんが、公開したり、送ったり、売ったりするのはNGです。先生の声(とほかの学生の声)が出回ってしまいます。
| 録音でしてOKなこと | 録音でしてはいけないこと |
|---|---|
| 聞き逃した部分を聴き直す | YouTube、TikTok、公開フォルダにアップする |
| 文字起こしして自分のノートを補う | クラスのグループLINEに送る |
| まとめシート、クイズ、暗記カードを作る | 録音を売る |
| 勉強が終わったら削除する | 先生の発言を切り取ってからかう |
いちばんシンプルなのは、音声をすぐにノートと暗記カードに変えて、ファイルを残さないことです。
ノートやまとめシートをクラスの友だちと共有してもいい?
はい、一般的には問題ありません。学生どうしでノートを見せ合うのは昔からあることです。ノートやまとめシートは講義を自分の言葉でまとめたもので、先生の声ではありません。録音を回すのとはまったく違います。
ただし限度が2つあります。売らないこと(禁止している大学も多いです)。そして、講義をほぼそのまま再現した内容なら、インターネットで誰でも見られる形で公開しないことです。先生に共有しないよう頼まれた場合は、それを守りましょう。
Hekkoの共有も同じ考え方です。ノート、まとめシート、クイズ、暗記カードへのリンクを送れますが、音声は含まれません(文字起こしのあとに削除されます)。リンクはいつでも無効にできます。
障害がある場合はどうなりますか?
合理的配慮として、講義の録音が認められることがあります。2024年4月から、私立大学も含めて、障害のある学生への合理的配慮の提供が義務になりました。
窓口は大学の障害学生支援室(名称は大学により異なります)で、配慮の内容は大学から先生に伝えられることが多く、一人ひとりの先生に説明する必要はありません。手続きには時間がかかるので早めに相談しましょう。認められるのは自分の学習のための録音で、共有は含まれません。
オンライン授業なら何か変わりますか?
変わりません。先生の許可、自分用、共有しない、という考え方は同じです。大学が公式に録画しているなら、それを使いましょう。
違うのは、ほかの学生の顔や名前が画面に映りやすいことです。だからこそ、なおさら共有はしないでください。実際の手順はオンライン授業を録画する方法で紹介しています。
法律ではどうなっているの?
日本の著作権法は講義を著作物として守りつつ、私的な利用には余地を残しています。押さえておきたいのは次の4点です。
- 講義は著作物:著作権法は言語の著作物の例に「講演」を挙げています(第10条第1項第1号)。また「録音」も複製の一つです(第2条第1項第15号)。
- 私的使用のための複製:本人が個人的に、または家庭内程度の範囲で使うための複製は認められています(第30条)。友だちやグループに共有した時点で、この範囲を超えます。
- 声や人格に関わる権利:先生やほかの学生の声を無断で公開したり、からかったりすれば、プライバシーなどの侵害として責任を問われるおそれがあります。
- 大学の規則:著作権法で問題なくても、学生便覧やシラバスの録音禁止は別に有効です。だからこそ、先生に聞くのがいちばんです。
出典:著作権法(e-Gov法令検索)、内閣府「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」
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この記事は日本の一般的なルールを紹介するもので、法律相談や所属する大学の規則に代わるものではありません。